疑問

 

 

　デスノを読んだときから、ずっと疑問に思っていることがあります。

　なのに、私がまわったかぎりのサイトさんやブログさんでは、それに関して言及しているのを見たことがありません。

 

　ん～～～気にする私がおかしいんですかね？

　例の「話の都合」でかたづけられるといえばかたづけられることではあるし。

 

 

 

　何がそんなに疑問なのかというと、

「日本捜査本部がLの死を隠し代理を立てた理由と、その期間」

についてなのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

　作中で描かれている捜査本部側からの理由は、

　「上層部がキラに怯えているため、Lの死が知れれば、完全に捜査をやめることになってしまう」

というものでした。

 

　そしてニアの推理としてFBI長官が大統領に告げた理由は、

「混乱を避けるため」

でした。

 

 

　このどちらの理由も、短期的なものとしては妥当だと思います。

 

 

　ですが、後者の理由は、期間が長引けば長引くほど、キラ捜査にプラスどころか日本捜査本部どころか日本警察の首を絞めるものだと思うのです。

 

　なぜなら、世界各国の警察がキラ捜査の指揮権を与えていたのはあくまでLだからです。

　日本捜査本部は（外から見たら）L直属の部隊になっていたかも知れませんが、そのLの死を隠し、勝手に代理を立て、５年ものあいだ他国の警察の指揮権を握っていたなんて…………重大な国際＆外交問題ですよ？

　発覚したら、キラ事件に限らず、日本警察は今後他国警察の支援を受けられなかったり、外交上なんらかの賠償を要求されてもおかしくないくらいの。

　（だから、少なくともアメリカ警察には、２部終了後激しい抗議受けてると思う………いや、それをちらつかされて日本警察側に権利があるものを持ってかれたりとかしてると思う）

 

　すみやかに──どんなに長く見積もってもせいぜい１年だろうと思うのですが──キラを逮捕し、その後で上記の理由とともに報告できたらそれが理想で、他国も多少不満はあっても納得したと思うのですが、それができなかった以上、１日のびるごとにデメリットの方が跳ね上がっていきます。

　「世間」を混乱させたくないというのはわかるんですが、別に世間に発表する必要はないわけで。各国の警察関係者、それも必要と思われる人にだけ知らせ、世界的な捜査体制を立て直した方が、どう考えたって合理的。

 

　そういうことを考えた人が捜査本部内に一人もいないってのがまた……。

　月がなんだかんだと理由をつけて他警察に知らせないよう妨害していたって想像はつきますが、そうやって全部月一人に押しつけるのも、なんかこう……。

　だったらいっそ、１部の終わりか２部が始まる前に、伊出でも相沢でもそんな月に不審を持ち、月がそれに気づいて事故を装ってその人物を始末する……くらいの描写があったってよかったと思うのです。

　ああ、そうやって捜査本部内の有能な人を全部始末してしまったのね……ということになれば捜査本部も読者にああまで批判されることはなかったと思うし、自分でそうした結果、残した無能な者たちに月の足が引っ張られることになる……とかだったら、さらにおもしろい展開になってたと思うんですが……って、ある意味なってるのか……？

 

 

　また、前者の「捜査を続けるために」という理由だと、逆に時間が経つほど意味がなくなってしまいます。

　総一郎が出世して、№２の地位まで来てるから。

　しかも火口確保直後にその№２＝次長内定。

　キラと思われた火口確保の功績ゆえのことでしょうから、その後のキラの裁き再開によりほとぼりがさめるのを待つ必要があったのだとしても、そのくらいの地位があれば、おおっぴらにではなくとも捜査本部を存続させることくらい十分できると思うんですが。

 

 

　なんかそのへんが気になるんですよね～。

　冒頭に言った通りおそらくは「話の都合」でしょうけど、もちょっとなんとかならなかったのかなあ。

　残念。